1900年以上の歴史を持つ古社、岐阜市伊奈波神社を訪れてみた
岐阜市伊奈波通りに鎮座する伊奈波神社は、第十一代垂仁天皇の第一皇子で、景行天皇の兄でもある五十瓊敷入彦命(いにしきいりひこのみこと)を主祭神としてお祀りしている神社です。
社記によれば、景行天皇14年に武内宿禰が五十瓊敷入彦命の遺徳を偲んで稲葉山北西の椿原(現在の岐阜公園丸山の地)に祀ったのが始まりとされます。天文8年(1539)に斎藤道三が稲葉山城を居城とするにあたり、現在地に遷されました。以降、岐阜の総産土神として篤い崇敬を受け、家内安全、商売繁盛、安産、交通安全など様々なご利益があるとされ、岐阜市で最も多い参拝客が訪れます。
JR岐阜駅から岐阜バスに乗って「伊奈波通り」で下車。バス停から歩くこと5分ほどで到着しました。
境内の中央にある神橋。
手と口を清めに手水舎へ。当然、新型コロナ対策で柄杓は撤去されていました。
階段を登って楼門へ。
楼門をくぐり、神門で拝殿や本殿を拝みました。
神門の両脇に控えている狛犬さん。苔の生え具合がいい塩梅。
本殿を参拝して境内の摂末社のひとつ、伊奈波神社が現在地に遷座する以前から鎮座していたという黒龍神社へ。
苔むした燈篭や鳥居、樹木などすごくいい感じで、龍の彫刻も力強さがあって独特の雰囲気を纏っています!
お稲荷様を祀っている楓稲荷神社。
桃太郎のモデルとなった吉備津彦命を祀った吉備神社もありました。
服飾繊維、和洋裁、手芸の守護神として名高く、毎年2月8日に針祭が行われます。
最後に大己貴命をご祭神とするいなば大黒社を参拝しました。
年に一度の例祭で社に納められている神像を拝することができ、神像のお腹に触れるとご神徳に恵まれると言い伝えられています。
コロナ禍で御朱印は書置きのみの対応でした。
参拝後は、歩いて岐阜公園内にある「麒麟がくる大河ドラマ館」へ。
到着すると同時に土砂降りに!
新型コロナの影響で来館者は少なかったですが、その分ゆっくり見ることができました。
岐阜城や大河ドラマ館に訪れた際にお参りしてみてはいかがでしょうか。
境内の雰囲気も良いですし、苔が癒してくれますよ。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
伊奈波神社へのアクセス
美濃国一の宮 南宮大社
6月25日、岐阜県不破郡垂井町に鎮座する南宮大社を訪れました。
早朝、東京駅6時33分発の『こだま号』に乗って名古屋駅へ。
今回は『ぷらっとこだま』ではなく、チケットレスで乗車できる『スマートEX』を初めて利用してみました。交通系ICカードを登録しておくと、改札をすいすい通れるので大変便利。
奮発してグリーン車で。人が少なくて快適。
お弁当もゆっくり食べることができました。
名古屋駅から大垣駅に移動し、大垣駅で米原行きの電車に乗り換えて、最寄りの垂井駅で下車しました。
最初に向かったのは、新幹線の高架沿いに建つ高さ21mほどある大鳥居。大きくて、迫力あります。
大鳥居から約10分ほどで南宮大社正面に着きました。
重要文化財のひとつである楼門を正面から。手前の石輪橋は神様専用の橋。
下流にある下向橋を渡って楼門へ。
楼門の表には左大臣と右大臣、内側には狛犬の木像があります。どれも相当な年月を経ていそう。
狛犬の向きは一般の神社で目にする社殿を背にしておらず、神様がいる本殿を見守っているような感じ。
手水舎では、カエルがくつろいでいましたよ。和むな~。
神域中央の高舞殿と拝殿。こちらも国の重要文化財のひとつ。鮮やかな朱塗りが美しい!
美濃国一の宮である南宮大社は、主祭神に金山彦命(かなやまひこのみこと)を祀り、鉱山はじめ金属一切を司る神様として敬われてきました。
創建は神武天皇の時代に遡り、古くは仲山金山彦神社と称し、現在地から2キロほど離れた当時美濃国府があった府中に鎮座していました。
崇神天皇のときに現在地に遷り、国府の南に位置していたことから『南宮大社』と呼ばれるようになったと云われます。
慶長5年(1600)の関ヶ原合戦の兵火で社殿が焼失しましたが、寛永19年(1642)、この地にゆかりのある春日局らの願いを聞き入れた三代将軍、徳川家光によって再建されました。
建築様式は和様と唐様を混用した独特の様式で『南宮造』と呼ばれています。同時期に建造された三重塔や鐘楼などの仏教関係は、明治初期の廃仏毀釈のときに浅倉山真禅院に移されました。
境内には江戸時代の代表的な遺構十八棟が国の重要文化財に指定されており、51年目毎に式年遷宮が行われます。
御朱印をいただいた後、南門を抜けて奥にある南宮稲荷神社に向かいました。
途中にある瓦塚。社殿の古い瓦を供養しているようです。
稲荷神社に通じる道は、朱塗りの鳥居が連なる。
連鳥居を抜けると正面に南宮稲荷神社がありました。空気というか雰囲気が違う。
脇にあった階段を登っていくと稲荷社が見えましたので、こちらもお参りしました。
南門に戻る途中、瓦塚の手前にある湖千海神社に寄りました。
豊玉彦命こと引常明神をお祀りしている神社のようで、由緒書きによれば、大仏建立の勅願で金山彦命の神助を請うため行幸した聖武天皇がこの地にあった霊泉を汲み、大仏建立を成し遂げたと伝えられています。
北条政子が亡き源頼朝の菩提を弔って建立したという南竺の鉄塔。
これが霊泉なのだろうか。覗いてみるとサワガニがいました。
境内の摂末社をお参りし、最後に正面入口脇にある数立神社(美濃国総社)をお参りして南宮大社を後にしました。
空はどんよりとしていて、いつ雨が降ってきてもおかしくない天気。晴れていたら毛利秀元や安国寺恵瓊陣所跡を訪ねたかったのですが、またの機会に。
岐阜駅へ移動し、伊奈波神社と大河ドラマ館へ行くことにしました。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
南宮大社へのアクセス
埼玉県蕨市の総鎮守、和楽備神社を訪れてみた
6月18日、日本の市の中で、面積が最も狭い蕨市に鎮座する和楽備(わらび)神社を訪れました。
主祭神は誉田別尊。前身は村社八幡社で、室町時代に当地を所領していた足利将軍家の一族である渋川氏が蕨城を築いたときに、城の守護神として八幡大神を祀ったのが始まりとされ、明治44年に町内にあった18の無格社を合祀して社名を現在の和楽備神社に改称しました。
JR京浜東北線蕨駅からてくてく歩くこと約12分、神社に到着しました。
神社は、蕨城址公園に隣接しています。
『夏越の祓』の時期ですね~。参拝する方、茅の輪くぐりをして境内へ入っていく。
おっさんも、茅の輪くぐりを。
狛犬さんに挨拶して参道を進みます。
社殿。
参詣を済ませた後、境内を散策してみました。
末社の稲荷神社。前身である八幡社本殿を現在地に移築したものだそうで、蟇股・垂木・長押などの形から十七世紀末から十八世紀初めに建立されたものと云われています。
隣りにある天神社。明治44年の合祀の際に移築されたもので、蟇股・虹梁・木鼻・垂木・長押などの形から江戸時代初期に建造されたそうです。
摂末社の榛名神社。渋川氏没落後も、ゆかりの榛名湖に水請いに行く榛名講が長く行われていたそうです。
弁天社と、蕨鳶消防組の活動を記念して建てられた「木遣塚」から隣接する蕨城址公園へ。
本丸跡地。広くはありませんが、静かで落ち着きます。
毎年12月17日には『おかめ市』という酉の市が開催され、境内や南参道に熊手や露店が出店し大勢の人で賑わうそうです。
新型コロナウイルスの感染拡大でお祭りが相次いで中止となっておりますが、冬のお祭りは例年通り行われることを祈っております。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
和楽備神社へのアクセス
鎮守氷川神社【埼玉県川口市】
室町時代初期(応永年間)に創建されたという古社で、美術家横尾忠則がイラストした特別御朱印帳が人気であります。
JR京浜東北線の西川口駅で降りて、ぶらぶら歩いて行きました。
手水は、色鮮やかな紫陽花の花手水になっていました!
狛犬さんたちに挨拶して拝殿へ。
拝殿。
参拝を終え、境内を散策してみました。
境内には、御神木が2本あります。まずは本殿裏手の『大欅』へ。
樹齢四百年以上を誇る立派な御神木。抱きつくと、大いなる力をいただけると云われています。お参りした際は、抱きついてパワーをいただきましょう。
2本目の御神木は、境内中央部にある『夫婦椋』。
根元でひとつになっていることから、縁結びの木として祭られています。
富士塚があったので登ってみました。
頂上には安産や子宝にご神徳があるという『撫で犬』が鎮座していました。
境内には七福神の像もありますので、時間があれば探してみてください。
御朱印は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため書置きのみの対応でした(6月18日時点)。
川口はぶらぶら街を散歩するのも面白いので、ここから川口駅に歩いていくのも良いですよ。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
鎮守氷川神社へのアクセス
和同開珎誕生の地、埼玉県秩父市の聖神社を訪れてみた
緊急事態宣言が解除されたので、神社巡りを再開しました。
今回訪れたのは、秩父市黒谷に鎮座する『聖(ひじり)神社』です。
神様は、日本で最初に発行された貨幣『和同開珎』。
銭神様と呼ばれ、金運アップのパワースポットとして有名な神社です。
最寄り駅の秩父鉄道「和銅黒谷(わどうくろや)駅」で下車し、徒歩で向かいました。
和同開珎誕生の地ということで、ホームには和同開珎のモニュメントがありましたよ。
改札を出て、国道140号を長瀞方面に歩いていくと和銅遺跡の看板があります。
看板の矢印を進んでいくと、
聖神社に到着しました。
手水舎は柄杓が撤去されていて、使えませんでした。
石段を登ると御神木がお出迎え。
幹に手を触れてパワーをいただきましょうか!
拝殿前にある和同開珎のモニュメント。存在感ありますね~。
狛犬さんに挨拶してから、参拝しました。
続いて、本殿左脇にある和銅出雲神社へ。旧本殿を移築したものだそうで、大国主命をお祀りしています。
11月3日の例祭では、無形民俗文化財の黒谷の獅子舞が奉納されます。
縁起の良い大黒様と、写真は載せられませんが旧壱万円紙幣がお供えされていて、独特の雰囲気を纏っていました。
小さな境内には、たくさんの絵馬がありますね~。
当然、お金が神様なので、ビジネスや宝くじ当選、万馬券的中のお願い事が多かったです。
参拝後、和銅遺跡へ行ってみました。
ゆるやかな坂道を登り、林の中へ。
まだ蚊はいませんでしたが、道には大きなヒルの死骸が数匹…。
早歩きで遺跡を目指しました。
和銅遺跡に到着。巨大な和同開珎のモニュメント!
高さ5mあるモニュメントには、数多くの硬貨がお供えされていました。
脇に流れている川の水で小銭を洗ってモニュメントにお供えすると、金運がアップするとか。
側にある説明板には、実物大の自然銅(ニギアカネ)と元明天皇から賜ったというムカデの模型があります。
橋を渡って見学道を登ると往時の面影を残した露天掘り跡を見ることができます。行かれる場合は、急斜面なので十分注意してください。また、熊が出没することもあるので併せて注意してください。
せっかくなので、芝桜の丘で有名な羊山公園に足を延ばしてみました。
今度は芝桜が咲いている時期に訪れたい。
この後は、西武秩父駅前温泉祭りの湯でまったり過ごしました。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
聖神社へのアクセス
富士山絶景スポット 新倉山浅間公園と富士浅間神社を訪れてみた
3月7日。午前8時30分にホテルをチェックアウトし、「下吉田駅」へ。
目指す場所は、観光名所「新倉山浅間公園」。
新型コロナで国内外の観光客が少ない今のうちなら空いてそうなので、行ってみることに。
公園への案内があるので分かりやすい。中央自動車道の高架下を通り、坂道を登ると「富士浅間神社」の入口に到着。
階段が待ち構えている。苦手な人は隣の車道を利用してください。
境内からの眺め。
残念ながら雲に覆われていて、少ししか見えない。
手水舎でお清めして拝殿へ。
新倉富士浅間神社は、第42代文武天皇の御代(705年)に甲斐国八代郡新倉郷に富士北口郷の氏神として祀ったのが始まりとされます。
807年、富士山の大噴火があり、朝廷から遣わされた勅使により鎮火祭が執行。その際に、平城天皇から三国第一山の称号並びに大鳥居の勅額、金弊、破魔宝面が奉納されました。
拝殿の床下には、昭和59年に荒浜神社改修の際に偶然発見された樹齢1500年ともいわれた大杉跡があります。
本殿の隣りに鎮座する荒浜神社。
参拝を終え、新倉山浅間公園へ。
この階段を登って行きます。
足腰に自信のない人でも、隣りに歩道がありますので忠霊塔に行けますよ。
階段、、、階段、、、階段!!!
途中から息切れ…。
やっと忠霊塔に到着。
必死に登ってきた先には、絶景というご褒美が待っている。
絶景スポットへは、こちらの展望デッキから。
曇り空でも良い景色でした。
こうなると桜の時期に訪れたくなる。
残念ながら、2020年の「桜まつり」は、新型コロナの影響で開催中止となってしまいました。
でも、外国人観光客が激減している今が、ゆっくり桜を観賞できるチャンスですね。
ご覧いただき、ありがとうございました。
新倉富士浅間神社へのアクセス
世界遺産富士山のひとつ、北口本宮富士浅間神社を訪ねる
2020年3月6日午後、北口本宮富士浅間神社へ。
富士登山吉田口登山道の起点にあたり、世界遺産に登録された富士山の構成資産のひとつ。
木花開耶姫命・火彦瓊瓊杵尊・大山祇神の三神を浅間大神としてお祀りしています。
今から1900余年前、景行天皇の御代(110年)に日本武尊が東征の折、この地で富士の神霊を遥拝し、「富士の神山は北方から拝せよ」と言われ、祠を建てて祀ったのが始まりとされます。
一ノ鳥居から漂う空気が違う。
両脇に石燈篭が配列された杉並木の参道は、歩くと清々しい気分になります。
心身が浄化される。
苔が歴史を感じさせてくれます。
途中には、富士講の開祖「藤原角行」が荒行したという「立行石」があります。
神橋。境内を流れる川底にはたくさんの硬貨が。
大鳥居。大きくて迫力があります。
随神門。
隋神門を抜けると正面に神楽殿があります。
手水舎でお清めして拝殿へ。
随所に彫刻が施された荘厳な社殿。
本殿奥の東宮と西宮、恵比寿社へ。
本殿の裏側に位置する恵比寿社。
浅野左衛門佐氏重が造営した西宮本殿。
富士登山道吉田口。
鳥居の奥に行くと、また空気が一変する。
境内には摂末社がたくさん。
諏訪神社の拝殿も厳かな雰囲気です。
社殿はじめ国の重要文化財に指定された建造物がたくさんあって見ごたえがありました。
今度は「吉田の火祭り」のときに訪れてみたいです。
ご覧いただき、ありがとうございました。
北口本宮富士浅間神社へのアクセス