紀伊国一の宮 日前神宮・國懸神宮
2019年10月7日、和歌山市秋月に鎮座する『日前(ひのくま)神宮・國懸(くにかす)神宮』へ。
通称、日前宮(にちぜんぐう)。同じ境内に二つの神社が鎮まっている珍しい神社。
日前神宮・國懸神宮の御神体は三種の神器に次ぐ宝鏡で、神話の天岩戸に登場します。
天照大御神が隠れてしまった岩戸の前で、石凝姥命(いしこりどめのみこと)が日像鏡(ひがたのかがみ)と日矛鏡(ひぼこのかがみ)、のちに三種の神器となる八咫鏡を鋳造し、天孫降臨の際に三種の神器とともにもたらされました。
神武天皇東征後、紀伊国造に任命された天道根命(あめのみちねのみこと)が、名草郡毛見郷の地に二つの宝鏡を祀ったのが始まりと云われています。その後、垂仁天皇16年に現在地に遷座しました。
『延喜式』にも名神大社として記載され、御祭神が三種の神器に次ぐという宝鏡であるため、朝廷からは伊勢神宮と同様に別格の扱いを受けたようです。
鳥居をくぐって参道を北へ進みます。境内はまだ参拝者がおらず、とても静かでした。
突き当りで参道が左右に別れている。左に行けば日前神宮、右に行けば國懸神宮。
順番はどちらでも良いとのことでしたが、日前神宮から。
風格が感じられます。
邦安神社。江戸時代中期の伊予西条藩の世嗣で非業の最期を遂げたという松平頼雄命をお祀りしています。
日前神宮側の参道脇にあるお社。けっこう傷んでいてどのような神社かは不明。
摂社の中言神社。
御祭神は名草彦命と名草姫命。東征前はこの地域を治めていたようです。
末社の市戎神社。
御祭神は蛭子神(ひるこのかみ)。周辺は凛とした雰囲気なのですが、ここは賑やかな感じ。
市戎神社の隣りにある松尾神社。
國懸神宮側の参道脇にもお社が並んでいた形跡がありました。
地元の人は、伊太祁曽神社と竃山神社と合わせて「三社参り」をするのが習わしであるとのこと。
時間がたっぷりあるので、この後お参りすることに。
ご覧いただき、ありがとうございました。